川崎のオフィス・ファシリティ企業のオーナー取締役として、岡山からリモートワークで企業経営に参画し続ける。withコロナ時代における最先端の働き方と、自然の中での豊かな生活を両立させる、67歳のお洒落なビジネスパーソン。
《 企業紹介 》
株式会社フォーワード 取締役
石山 寛 氏
以前、「社会事業を起業する」の特集で、一般社団法人コネクトライフエイド 理事としても、対談にご参加いただいた、石山 寛氏。
今回は、その石山寛氏の本業である、株式会社フォーワードの取締役としての仕事に関するインタビューである。
石山寛氏は、現在、69歳。
これまで、一貫して、オフィス・ファシリティの大手企業にて、オフィス設計施工の業務で営業実績を積まれ、役員にまで昇進された。一方で、田中章寿氏(現在、株式会社フォーワード代表取締役)をはじめとする、当時の部下の若手の面々が、その会社から独立をされるに際し、ご自身も、元の会社の地位をすて、部下のために投資をされ、ここに、株式会社フォーワードを設立された。
おっとりとした、紳士的な外見からは、想像ができないほど、激しい選択を躊躇なく行われる一面を持つビジネスパーソンである。
株式会社フォーワード設立後は、若い代表取締役や幹部社員の支援に徹し、ご自身は投資家としての立場から、目立たないように陰で、会社の営業面と受注を支えられる、「人間が出来た仕事人」。
そして同時にご自身は、岡山に広いお住まいを構えられ、そこから、リモートワークで、東京の会社経営に参画をされている。
この原稿を書いている、2022年は、新型コロナ禍が世に吹き荒れ、リモートワークがニュー・ノーマルと呼ばれる。その、withコロナ時代のニュー・ノーマルを予想していたかのような、地方と都市に跨る働き方を、数年前から実践されている。
Afterコロナ時代を睨む、オフィスの在り方、そして働き方を模索する生き方のヒントを石山氏に伺うため、川崎にある、株式会社フォーワードの本社にお伺いした。
■対談
石山 寛様インタビュー
松本:本日は、株式会社フォーワードの石山取締役のインタビューで、神奈川県川崎市のフォーワード本社に伺っております。
石山さん、岡山から東京にお越しになった忙しいスケジュールのなかで、お時間をいただき、ありがとうございます。
石山取締役:いえいえ。こちらのほうこそ、川崎までお越しいただき、ありがとうございます。
岡山とのご縁
松本:まず、石山さんは、岡山にお住まいになられ、そこから、フォーワードのお仕事に、川崎まで通っておられるのですよね。
石山取締役:はい。
月に1回か、二月に1回程度、往復していますが、あとは、岡山から、リモートで仕事をさせていただいております。
松本:ご出身は、岡山ですか?
石山取締役:いえ、私は、生まれは広島の呉です。
岡山は、妻の里です。今の住まいは、倉敷市の近くです。
松本:かなり広い家にお住まいになっておられるとお伺いしました。
石山取締役:まあ、市街化調整区域ですから。
広いことは広いですよ350坪くらいの敷地がありまして、建築面積は、規制があって、150坪程度しか、建てられません。
松本:では、かなりお庭が広いですね。
石山取締役:ええ。庭が畑で、それが広いです。妻が作っているのですが、妻は、もう、家庭菜園という領域をはるかに超えて、セミプロですね。きゅうりとか、茄子とかを作ってましてね。
そうだ!今日、お持ちすればよかったな。
遠隔地で仕事をするという、生活
松本:遠隔地で、仕事をされようと思われたのは、どのようなお気持ちからですか?
石山取締役:私、建築関係でしょ。昔は、仕事上のお客様とのお付き合いとか、非常に多かったのです。ところが、やはり、年を重ねてくると、そういう、お酒のお付き合いのようなことに、だんだん、興味がわかなくなってきたのです。
また、東京で、狭い家で、高い経費で生活をするようなことよりも、人間らしく生活を送りたいと思うようになったわけです。それで、妻の実家の地域に越しました。
そうすると、東京にたまに出てきて、田中(フォーワード代表取締役)たちと、会うとね。とっても、刺激になって、ちょうどよいんです。
田舎で好きなことをする暮らしと、東京で受ける刺激が、ちょうどよいバランスになるわけです。都心にきて、かえってほっとする、というのが、田舎暮らしの効果だと思います。
今は、遠隔地でも、リモートで、仕事には、ほとんど、問題はないんです。あとは、自分がどう生きたいか、ということで、その暮らしが田舎にあったということですね。
「ふぉ・わーく Vol.2」の表紙と、株式会社フォーワードの提案する「働き方」
松本:今、御社が、オフィス・ナビゲーター企業として出されている、オフィスのヒントカタログ「ふぉ・わーく」の、Vol.2号を拝見しています。こちらは、URVグローバルグループの、株式会社URVテクノインテリジェンスにて、制作をお引き受けいたしました。
新型コロナ禍の中で発行されたこの号は、【特集】立ち直る日本の新しい働き方 これからのワークプレイス ということで、株式会社オカムラの幹部の方々と、フォーワード執行役員の廣瀬正樹さんの対談記事など、単なるオフィスのカタログを大きく超えた、Afterコロナに向けた、働き方の提案が豊富に載っていますね。
「オフィスのヒントカタログ ふぉ・わーく」は、株式会社フォーワードから無料でお送りしています。
ご希望の方は、以下のページより、同社にご一報ください。
▶︎株式会社フォーワード 資料請求はこちら
松本:このカタログの表紙に描かれているイラストを、今、拝見しています。
上司の女性が、海の見える自宅で、おそらくこちらもご自宅で仕事をしている女性の部下と、リモート会議をされているイラストですね。
この上司の女性のご自宅が、海の見える家で、仕事をされています。これは、象徴的に、Afterコロナの、働き方を暗示していると感じます。
おそらく、このイラストが、「ふぉ・わーく」の表紙に使われているということは、株式会社フォーワードが、今後、まさに、オフィスのナビゲーター企業として、この働き方の提案に挑戦していくことの、意思表示だと私は感じました。
そして、まさに、この働き方こそ、石山さんが、コロナ禍の、はるか数年前から実践してこられた、仕事の仕方ですね!
素晴らしい、事業家としての先見性ですね。
石山取締役:そんなこと言われると、恥ずかしいんですが(笑)。
ただ、人間らしく生活をするということが、非常に重要で、それが、新型コロナ問題はさて置いても、やはり、ヒトとしての働き方の目指す方向性なんではないでしょうか。
フォーワードは、オフィスのお引越しや、新しいオフィスの設計施工を仕事にしていますが、そこでも、働く人が主人公で、設計を提案しないと、やはり選んでいただけないと思います。
その意味で、今後、コロナがきっかけになって、ヒトがヒトとして相応しい生き方をし、そこに働き方がついてくるような時代が到来するなら、フォーワードは、そこに対する提案をしっかりとやっていかなければならないでしょうね。
岡山での趣味三昧の生活について
松本:ところで、岡山では、どんな生活を楽しまれているのですか?
石山取締役:妻と、里山に登って、ハイキングしたりしています。小さい山なんですけど、登るのは、結構大変なんです。でも、登り切って、下を見下ろしながら食べるおにぎりは、本当に美味しいんですよ。
松本:いやー!そうでしょうね。
石山取締役:あとは、「小さな城下町めぐり」を、最近は楽しんでます。
大きな、観光地の城ではなく、天空の城と言われる備中松山城のような城や、数万石の小大名の陣屋などを巡ります。
松本:それは、本当によい御趣味ですね。是非、これからも、お元気で、充実した生活と、お仕事を、楽しんでください。
今日は、ありがとうございました。
石山取締役:こちらこそ、ありがとうございました。
【インタビューを終えて】
~コンサルタントの視線~
「豊かさへの勘違い」を、これから、企業も、働くヒトも、乗り越えてゆく
それが、ニュー・ノーマルの本当の価値ではないか
高度成長期。多くの日本人が、地方から都市に流入し、郊外にマイホームを持つことを「豊かさ」の象徴だと考えた。都市郊外にニュータウンが形成された。
しかし、政府が推進したマイホームを持たせる政策は、働くヒトの、25年から30年以上の消費を住宅ローンの力で前倒しさせ、家という、個人の人生最大の消費を先食いする効果があった。日本のGDPは前倒しで成長し、企業の裾野には、カネが行きわたる。しかし、それで、個人が豊かになったわけではない。
むしろ、ローン返済は、家を建てたあとの家計の消費を圧迫する。豊かさの象徴だとの幻想を信じて、無理をして家を買った、多くの日本人は、「豊かさの勘違い」をしたに過ぎない。
高度成長期から、バブル期が終わり、失われた二十年をえた日本では、今度は、地方公共団体同志が、減少する人口の奪い合いを開始した。補助金を大量につけ、高所得の人口を周辺自治体から奪う共食い政策で生き残るため、今度は、タワーマンションブームが到来した。
そして、そこでも、タワーマンションに住むことが勝ち組との幻想を抱いて、更なる高額なローンを組むヒトが現れた。
25年先、30年先。そんな先まで、自分の年収のゆくえが判るヒトは誰もいないはずなのに、日本人は、家という箱そのものに、「豊かさ」の幻想をみてしまった。これもまた、「豊かさの勘違い」だ。
2020年に勃発した、新型コロナ禍は、日本人に、数か月先ですら、まったく収入の予想がつかないという、「当たり前の現実」を突き付けた。
企業のオフィスも同じだ。
都心の高額な家賃のオフィスに入ることが、豊かな企業の象徴であるとの幻想を抱き、どう考えても高額すぎる家賃のインテリジェンスビルに、競うように企業が入居した。
個人のローン返済も、企業の家賃も、ともに、固定経費であり、有事の際には圧縮できない、ハイリスクな出費であることを忘れ、個人も企業も、豊かさの幻想を追いかけてきた。
この「豊かさの幻想」が、勘違いだよねえ、と、新型コロナは、意地悪く、日本人に囁く。
こうして、賢明な個人や、賢明な経営者は、ようやく、「豊かさの幻想」に気づいたのだろう。
テレワークを求め、家の経費を下げるため、地方への回帰がはじまった。
これを固定経費削減の機会と観る経営者の戦略も現実に動き始めた。
単なる、ウイルス流行の結果ではない。
賢明な日本人が、行動の修正をスタートしたのだ。
この流れの中、おそらく、テレワークの推進は、今後も、個の住まいの地方への移動を生み、オフィスの小規模化や、地方移動を生む。
石山さんは、田舎での暮らしの中に、自分らしさを見つめ、幻想ではない、豊かさを見出したのだと、私は感じた。そして、その田舎での生活の中から、都市に出てこられたときに、そこでの刺激も、また楽しまれている。
石山さんが投資するフォーワード社が、日本人の、そして日本企業の本当の豊かさを実感できる、住まい方や働き方を提案する企業を目指していかれることを、私は期待する。
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