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インタビュー

女性起業チャレンジ制度のグランプリ受賞、DBJ女性起業新ビジネスプランコンペティションファイナリストなどの華麗な受賞歴をもち、女性起業家として注目をされている、株式会社Mentor For(メンターフォー)を率いる池原真佐子代表取締役。
彼女が新たな事業構想のもと、一般社団法人ビジネス・キャリアメンター協会を設立した。 大企業の女性経営者育成を目標とするメンターによる事業家が目指す、次なるステージの目標をインタビューで直撃する。

《 企業紹介 》
一般社団法人ビジネス・キャリアメンター協会
代表理事 池原 真佐子 氏

早稲田大学大学院で成人教育を専攻。INSEADのEMC(Executive Master in Change)にて組織心理学・コーチングの専門家としてのトレーニングを積まれた、ビジネスパーソン教育のスペシャリスト。

株式会社Mentor For(株式会社MANABICIAより社名変更)設立後、多忙な代表取締役業務を、育児や家庭生活と両立。夫のドイツ赴任にも同行しながら、ドイツと日本の二拠点生活を続け、日独の遠隔経営の離れ技で、株式会社Mentor Forを成長させ続ける、まさに、テレワーク型女性起業家の鏡でもある。

多くの企業から、女性役員育成のプロジェクトを託されている株式会社Mentor Forに加え、この度、一般社団法人ビジネス・キャリアメンター協会を設立。新たに、性別を超えた、プロフェッショナルのメンター指導者育成の事業に進出された。

その事業の目標と、将来に向けた戦略をお聴きするため、池原代表に、Zoomインタビューを行った。

■対談

一般社団法人
ビジネス・キャリアメンター協会
代表理事 池原真佐子様
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一般社団法人ビジネス・キャリアメンター協会 代表理事 池原真佐子様
URVグローバルグループ
最高経営責任者 兼 CEO
松本 尚典
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URVグローバルグループ 最高経営責任者兼CEO 松本 尚典

代表理事 池原真佐子様
インタビュー

松本:本日は、大変ご多忙のところ、Zoomインタビューのお時間をいただき、ありがとうございます。

池原代表:こちらのほうこそ、インタビュー、ありがとうございます。

メンターと、コーチングの違い

松本:池原代表は、コーチングのトレーニングや理論の研究も積まれておられますよね。御協会が提供されているメンターと、コーチングというのは、どう違うのでしょうか?

池原代表:まず、コーチングというのは、質問をし、相手から引き出し、気づかせることを行う技術です。相手の中に答えがある、という前提にたって、その答えを導き出すのです。そのため、アドバイスをしないことが、前提となります。

一方、メンターは、このコーチングの質問をし、相手から引き出すことに加え、アドバイスや知識を伝えることを加えて、その結果、気づかせる技術です。

松本:なるほど。そういう違いなのですね。池原代表は、コーチングも学ばれ、研究されておられますが、そこから、メンター事業を立ち上げたのは、やはり、メンターのほうが、気づかせる技術として、有効だという結論に達したからでしょうか?

池原社長:そうです。やはり、ヒトは、経験をしていないことを想像するのが困難なのです。そのような経験の薄い領域では、やはり知見を持っている方から、アドバイスを受け、また場合によっては知識の伝達も受けたうえで、想像し、納得することで、成長が図れるのではないかと、気づいたのです。

松本:ただ、一方では、指導する側の能力でいうと、メンターは、コーチング プラス アドバイスということをするわけですから、経験や知識が段違いにいることになりますよね?

池原社長:そうなんです。コーチングの場合には、質問することが主なコンテンツですから、ある意味、技術的なスキルだけで、できてしまうという側面もあります。一方で、メンターは、やはりヒトとして、経験や知識の蓄積がないとできません。

メンターの育成と仕組みを事業化

松本:そうなりますと、メンターマッチングを事業化するということは、「メンター」が、コーチングとはまた異なる経験や知識の方が必要になるわけですから、その確保や育成ということが、コーチング会社とは段違いに難しくなるということですよね。

いってみれば、コーチングでは、コーチングするヒトと、受けるヒトのマッチングで事業ができますが、メンターでは、そうはいかなるのではないでしょうか。企業へのメンターの派遣を事業化する株式会社メンターフォーには、その事業の前に、メンターの育成や優れたメンターの資質のある方の育成のシステムとノウハウ、そしてその能力を持つ方のストックが必要になるでしょうね。

池原代表:はい。その意味もあって、一般社団法人ビジネス・キャリアメンター協会を、このたび、設立したのです。

この協会は、メンターフォーが事業の主力とする、企業内の女性役員や幹部を育成するための社内メンター育成事業を人的に支える、メンターの志望者の方に指導をする事業を進めます。また、Mentor Forでマッチングするメンターは現在女性ですが、性別を問わず男性でも受講いただき、それぞれの組織でメンタースキルを持つリーダーを増やします。

一般社団法人ビジネス・キャリアメンター協会

松本:どのようなカリキュラムで指導をされるのですか?

池原代表:スターティングのプログラムは、2.5時間を10回の指導です。

メンターとしての基礎知識やスキルの錬成とともに、キャリアの棚卸を行って自己理解を進められる独自のプログラムになっています。そして、自分の業務の中で、社内メンターとして活躍する方や、副業でメンターとして指導をする方も育成します。終了された方には、協会で認定する「BCMAキャリアメンター資格」が付与されます。

その中で、更に選別をさせていただき、優れた方には、メンターフォーの公式メンターとして、同社が企業に派遣するメンターとして独立して仕事をしていただくことになります。そうすると、プロのメンターとして独立も可能です。

協会では、プログラム受講後も、継続的に、課外での学びあいの機会を設けておりまして、自分のメンターとしてのスキルを高めていくことができる仕組みになっています。

メンターの倫理規定も設定

松本:なるほど。ちなみに、メンターという立ち位置は、メンティの方に対する影響力が非常に大きい仕事ですよね。逆をかえすと、チカラのあるメンターの方が、間違った方向にメンティの方を誘導してしまったりすると、大変なことになりますよね?

このようなことに対する歯止め策は、どのようにされているのですか?

池原代表:その通りです。そこが、とても重要です。

実は、2018年にコーチングブームというものがありました。コーチングというのは、メンターよりも、誰でも参入しやすいものだったため、この時期に、倫理観の薄いコーチも非常に増えました。

私どもでは、このようなこととは一線を画し、そのために、倫理規定をしっかり持って、それをメンターに遵守することを強く求めています。

やってはいけないこと、例えば守秘義務の遵守、メンタリング中に高額な商品などのサービスを営業しないなど、徹底しています。

松本:それはとても大切ですね。

池原代表の目標

松本:最後に、池原代表の、今後、目指してゆく方向や目標をお教えいただけますか?

池原代表:私は、メンターの時代が来ると思っています。

企業が、個に対して、会社に乗っかることから、自分のキャリアの形成に対する責任を求める時代に移行しています。自分で考え、自立して仕事のできる個が組織から求められるように、急速に変化していきます。

そのような個を導く、例えて言うと、スターウォーズの「ヨーダ」のような人が、必要になると思います。このような時代に求められる個を導く「師」としての、メンターを、これから、世の中にできるだけたくさん送り出していきたいというのが、私の目標です。

松本:まさに、企業が求める人材の質が変わってくる、そのためには指導者のあり方も、これまでのような知識の詰め込みから、「師」への教育の質も転換を迫られているのですね。

本日は、ご多忙の中、お時間をいただき、ありがとうございました。

インタビューを終えて
~経営コンサルタントの視点~

「民衆を導く自由の女神」が創ろうとしている、組織化への道

今回のインタビューは、池原代表に、Zoomで実施させていただいた。しかし、ネット越しにも関わらず、池原代表の強い存在感を、私は、びんびん感じたインタビューだった。

強い意思
はっきりして、わかりやすい表現
溢れ出す知性
ヒトを導くカリスマ的な存在感

それでいて、池原代表が醸し出す雰囲気には、どこか、優しい母親のミルキーな香りが漂うのが、不思議だ。

その強さと、優しさを感じながら、私の脳裏にふと浮かんだのは、ドラクロアの名作「民衆を導く自由の女神」だった。

銃を手にして、絶対王政からの自由を求めて戦う自立に向かう人々を導くあの絵に、ドラクロアが描いた女神。その背後には、もうもうと立ち昇る戦火の白い煙が立ち上る。その白い戦火の煙が、あたかも光背のように輝き、母性に満ちた女神を照らし、画の中から浮き上がらせている。

あの女神の姿が、私のアタマの中で、池原代表に重なった。
池原代表は、スター・ウォーズのヨーダならぬ、民衆を導く自由の女神である。

ただ、池原代表が、今、目指しているのは、その自立に向かう民衆を自分が導く女神から脱却して、組織の力をもって、多くの女神を造り出そうという、事業だ。

経営者の冷徹な戦略が、自由の女神に降臨したことから、今、池原代表は、自分が女神を卒業して、組織化に動きだしたということだ。

日本の社会が求めるのは、自立して、自ら考える個である。それこそが、近代社会が求めた、強く、そして自由な個である。その個を導く、自由の女神たちが、これから、ビジネス・キャリアメンター協会の指導から、たくさん生まれてくることを、是非、期待したい。

COMPANY INFORMATION

一般社団法人ビジネス・キャリアメンター協会

〒150-0042
東京都渋谷区宇田川町37-11 大久保ビル503
https://bcmentor.jp

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