アジアに広がる「越境鑑賞」と、日本のエンターテイメント業界の海外進出ベクトル

記事の筆者

URVグローバルグループ最高経営責任者 兼 CEO 松本 尚典

松本 尚典

Yoshinori Matsumoto

  • URVグローバルグループ 最高経営責任者 兼 CEO
  • 株式会社URVテクノインテリジェンス 代表取締役社長
  • モデル芸能事務所DRISAKU®︎ エグゼクティブプロデューサー

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「越境鑑賞」とは?

越境鑑賞とは、豊かになってきた新興国のヒトが、外国までコンサートや舞台を観に行くことを言います。

日本人でも、旅行の形で、ニューヨークのブロードウエイのミュージカルを観に行ったり、イタリアにオペラを観に行ったり、ということをします。これも、越境鑑賞です。

新興国の場合、コンサートや舞台を鑑賞する中間層の数が十分でなく、自国にやってくるアーティストが限られており、チケットの争奪戦が激しいという事情があります。そのため、より豊かな国まで越境して、コンサートや舞台を鑑賞する活動が活発になります。

インドネシアからシンガポールへ広がる 越境鑑賞の流れ

今、越境鑑賞が活発なのは、インドネシアのヒトが、シンガポールに越境鑑賞に行くという活動です。

インドネシアは、経済的に強い成長を遂げている新興国です。そして、国民の平均年齢が29歳、生産年齢人口も国民の67%と、非常に若く、活発な国です。国民の所得は、首都のジャカルタでは大きくあがりはじめており、中間所得層が増えています。

一方、国が、アメリカ合衆国の東西と同じ距離で広がる広大な島国であり、コンサートや舞台などの公演が各地方で展開しにくいという事情があります。

ジャカルタでは、少ないイベントのチケットを取ることも、非常に困難です。

更に、イスラム教の強い国であるため、表現者の表現内容や発信に、宗教的な反対運動なども起きやすく、アーティストに倦厭される傾向にあります。

そんな事情から、インドネシアの人たちが、隣国の小国で、イベントが開催しやすいシンガポールに越境して、舞台を鑑賞するということが、とても流行っているのです。

日本のエンターテイメントも、インバウンドを意識する時代へ

越境鑑賞は、今後、新興国の中間層が激増する中で、増えてくると思われる現象です。日本に旅行にやってくるインバウンドの外国人旅行者の方々の志向も、隠れた日本の魅力や、日本人と同じ生活体験を求めるようになってきています。

そうなると、日本のエンターテイメントも、インバウンドの外国人の越境鑑賞を意識しなければならない時代に入ってゆくのではないかと、僕は考えています。

モデル芸能事務所DRISAKUを主宰する、株式会社URVテクノインテリジェンスは、2025年1月より、舞台演劇の企画運営事業を開始します。

この舞台は、日本からの文化の輸出を目指す、舞台エンテーテイメントの専門企業と協業して、東京での連載公演を行う予定です。そして、海外公演に打ち出してゆく準備段階として、東京での公演も、日本の四季や日本人を愛する外国人の方々に、楽しんでいただける内容を目指しております。東京公演にも、多くの外国からのお客様をご招待する予定です。

このように、越境鑑賞を意識し、日本人だけでなく、外国の方にも楽しんでいただき、日本や日本人を好きになっていただける、そんな舞台づくりを、目指していきたいと思っています。

2025年1月の第一回公演から、モデル芸能事務所DRISAKU所属の舞台女優も出演してもらうキャスティングを予定しています。

世界の舞台で演じることを目指す舞台俳優・女優を目指す方は、是非、モデル芸能事務所DRISAKUにご応募ください。

続く

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