記事の筆者
松本 尚典
Yoshinori Matsumoto
- URVグローバルグループ 最高経営責任者 兼 CEO
- 株式会社URVテクノインテリジェンス 代表取締役社長
- モデル芸能事務所DRISAKU®︎ エグゼクティブプロデューサー
有田有弘社長が出演する「大人の麦茶」が30杯目公演を迎えました!
特集「エンタメ業界の今!」Vol.2でご招待をいただいた、「おちゃのま」にご出演をされた岩田有弘さんが、「大人の麦茶」第30杯目にご出演になられるとのことでご招待をいただき、2023年5月21日に、下北沢の劇場 ザ・スズナリに、行ってまいりました。
Vol.2 AKB48の川原美咲さんをキャストに迎えた、エンターテイメント風集団 秘密兵器の斬新なお芝居「おちゃのま」にご招待を受けて、観に行ってきました!3
ようやく、我々観客も、マスクをせずに舞台を観れるようになった喜びを僕はかみしめながら、土曜日の仕事終わりの18時に下北沢に伺いました。
現代社会の中で生きる大人が陥る、孤独と虚実に焦点をあて、役者の個性を発揮させながら、観るものの不安な心理を煽り、エンディングでほっとさせる、優れた出来栄えの舞台でした
ストーリーは、次のような内容です。
大友ふたみ(主役の今川宇宙さん)は、高校を中退して引きこもり、押し入れの中で生活をする状態(!)で、一人では電車にも乗れないことから、兄の大友裕雄一郎(これが、岩田有弘さんの役)に付き添われて、大手出版社の編集者 高石圭(川口美紀さん)に、原稿を持ち込みます。
高石圭は、プロ編集者の目で大友ふたみの才能を見抜き、連載ものの依頼をするも、ひきこもりの大友ふたみは快諾しません。
一計を案じた高石圭は、あやしさいっぱいの漫画工房の住人たちに、大友ふたみの友達を演じさせて、心を開かせる計略を思いつき、依頼をします。
その大友ふたみに、孤独感を持て余す壇上(並木秀介さん)や大友雄一郎などの中年男性たち、漫画家を目指すも認められない女性作家 石堂水蘭(徳倉マドカさん)、ベトナムから来日した天真爛漫なアイン(望月麻里さん)、そして、何とも怪しさ満載の黒部(平山もとかず)率いる男と女たちの人間関係が、複雑に絡み合います。
絡み合う愛憎と虚実が混ざり合い、その虚が人間関係を不信へと落としてゆくストーリーの中で、大友ふたみが、現実の嘘の中から、最後は石堂水蘭との友情を見出し、漫画作家として大成し、アインが日本人男性との幸せな結婚をしてゆく希望を予感させる終わり方で、幕を閉じます。
まさに、「大人」の演劇でした。
僕個人的には、押し入れの中で暮らす重度の「ひきこもり」の大友ふたみを演じる今川宇宙さんの、「引きこもり」女性のオタクを演じる表現や、本物のネイティブのベトナム人じゃねえのと思わせるような望月麻里さんの日本語演技、そして、性格を豹変させる役を演じる山村紘未さんや堀江鈴さんの二重人格的演技など、実力派・個性派の女性役者さんたちの熱演が、とても素敵だったと思います。
さすがは、実力・個性派の「大人の麦茶」と感激しました。
前回、ご招待をいただいた「お茶の間」では、女形を演じた岩田有弘さんが、今回は孤独に悩みながら、危ない「男の罠」にはまる役を熱演
今回、ご招待をいただいた岩田有弘さん。
Vol2に掲載させていただいた、エンターテイメント風劇団秘密兵器の「おちゃのま」では、女形を演じており、若い女性の出演者の方を上回る色気のある日本舞踊を披露されておられました。
今回は、うって変わって、現代の中年男性の孤独感と、そこから逃避するために「あたなの彼女のフリを完璧にしてくれる女性」に溺れる、大友ふたみの兄、大友裕雄一郎の役。
人間関係が希薄になった、現代の日本社会に生きる中年男性であれば(もちろん僕もそうですが)、心の均衡がとれずに、「彼女のフリを完璧にしてくれる女性」でもいいから、女性に溺れたくなる時があるものです。
そんな役を、イケメンの岩田有弘さんが、きっちりと演じておられました。
役者としての幅の広さと、奥深さを、十分味あわせていただきました。
素敵な舞台へのご招待、ありがとうございました。
続く